岡崎にあります「はまな整形外科クリニック」より慢性疼痛に対する薬物療法についてご案内します。

慢性疼痛に対する薬物療法

また、慢性疼痛に移行した神経障害性疼痛や心因性疼痛に対しても、この通常の消炎鎮痛剤の効果は極めて乏しいと言わざるを得ません。

ここ最近、慢性疼痛に対する治療薬の選択がようやく充実したものになりつつあります。2011年7月より、先進国では最も遅れて弱オピオイド鎮痛剤が保険適応として認可された。

  1. 三環系抗うつ薬(トリプタノール等)
    1960年代に開発された古い薬ではあるが、抗うつ作用に加え、高い鎮痛特性を有することが明らかにされている。そのため平成21年9月から厚生労働省が『慢性疼痛におけるうつ病、うつ状態』に対する使用を認めた。神経障害性疼痛のほか、慢性頭痛に対する効果が認められており、薬物乱用頭痛群発頭痛に対してもよく用いられる。
  2. SSRI(ジェイゾロフト、パキシル等)
  3. SNRI(トレドミン、サインバルタ等)
    セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤である。アセチルコチン受容体、アドレナリンα1受容体、ヒスタミンH1受容体などの各種受容体を遮断しないことから、TCAで問題となっている抗コリン作用(口渇 、顔面紅潮 、悪心、胃部不快感、食欲不振 、便秘 、眠気 、目眩い 、立ちくらみ )が少ない。
    SNRIは下行性疼痛抑制系の賦活作用により鎮痛効果を発揮すると考えられている。
  4. 抗てんかん薬(ガバペン、プレガバリン等)
    中枢神経系においてカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することにより、過剰に興奮した神経を鎮め、痛みを和らげます。
    神経痛は神経細胞にカルシウムイオンが作用して痛みの伝達物質が過剰に放出されることにより起こります。リリカの作用機序は神経細胞のカルシウムイオン結合部位のα2δサブユニットという部位に結合して、カルシウムイオンの結合を抑制して、痛みの伝達物質の放出を低下させ鎮痛効果を発揮します。
  5. μオピオイド受容体作用薬(トラムセット、ノルスパンテープ)
    弱オピオイド製剤(トラマドール塩酸塩)
    μアゴニストと三環系抗うつ薬の作用を併せ持った、フェノールエーテル系鎮痛薬
    μ受容体だけではなく、セロトニンノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、下行性疼痛抑制系を賦活し、鎮痛効果を発揮する
    トラマドールとアセトアミノフェンの合剤である、トラムセットが2011年8月より承認された。
    欧州神経学会 EFNSの神経障害性疼痛薬物治療ガイドラインでは、トラマドールは有痛性多発性神経障害ではエビデンスレベルAを受けている薬剤である。
    非オピオイド製剤(ブプレノルフィン塩酸塩)
    麻薬拮抗性鎮痛薬(非オピオイド系鎮痛薬)、モルヒネなどの完全受容体作用薬に競合
    μ受容体の部分作用薬 partial agonist、δ受容体作用、κ受容体アンタゴニスト作用
    κに作用しないため、ソセゴンのような不快な精神異常(不安、悪夢、離人感)は無い
    鎮痛作用はモルヒネの20~50倍。
    適応—術後痛、がん性痛変形性関節症および腰痛症に伴う慢性疼痛、
    μオピオイド受容体に対する結合力は、アンタゴニストであるナロキソンなどと匹敵するほど非常に強いため、アメリカでは 2001年後期にオピオイド依存の治療薬として高用量の錠剤が FDA の認可を受け、現在はその用途が主となっている。
    副作用—呼吸抑制、悪心、嘔吐、眠気、頭痛
    効果の持続時間が長いことから耐性がつきにくく、乱用能も低い
  6. NMDA受容体拮抗薬(ケタラール等)

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