スポーツ外来
岡崎にあります「はまな整形外科クリニック」でのスポーツによる脊椎、脊髄の障害についてご説明します。
スポーツによる脊椎、脊髄の障害は主に3つあります。
頚部捻挫、椎間板ヘルニア、腰椎分離症です。

ラグビーなどのコンタクトスポーツに多くみられます。
頚椎における伸展、屈曲、回旋などの急激な動作が原因です。
症状は軽度のものから重度までさまざまです。ひどい場合は頚髄損傷を起こし、上肢、下肢に麻痺を生ずる場合もあります。このような場合は、入院、手術になることもあります。
多くの場合は対症療法として局所安静、鎮痛、牽引療法、電気治療を症状に応じて組み合わせます。その後、ストレッチ、筋強化の指導を行います。

若年者には少ないですが、20代〜30代以降にかけて起こります。もちろん10代の子供たちでも存在はします。
あらゆるスポーツで起こり得るものですが、特に陸上の跳躍競技、水泳のバタフライ、体操などでよく見受けられます。
まずは、注射や内服による消炎鎮痛、安静からコルセット、牽引療法、温熱療法、電気治療などを行います。疼痛が強い時期に運動療法を行っても逆に悪化させる場合もあります。痛みと筋収縮の悪循環に陥る前に、早期に除痛を行う必要があります。
急性期を過ぎたら、ストレッチなどを行い、ヘルニアの症状を出さないような体つくりを指導して、自宅で行ってもらうようにしてきます。

椎間板ヘルニアのMRI像です。
椎体(背骨)と椎体の間にあるクッションの役目を果たす椎間板が矢印の部分では黒く変性して、後方の神経を圧迫している様子がわかります。
私も学生時代、この画像位のヘルニア持ち(バタフライの競泳が原因)で、診察していただいた先生からは手術を勧められましたが、その時は素人?でしたから怖くて拒否・・・しました。もうヘルニアとは20年近く付き合ってます。手術以外のあらゆる治療を受けてきました。身をもって効果のある治療とそうでない治療を経験しました。よってヘルニアの患者さんのつらさは自分のことのように理解できます。ですから私のヘルニアの治療方針は医師からの目ではなく、患者としての視点から組み立てています。

造影剤を椎間板に注入後、CTでみたヘルニア像です。
新鮮例は圧倒的に成長期の若年者に起こりやすい障害です。
成因としては、関節突起間部に起こる疲労骨折説が有力です。
新鮮例として受診されることはむしろ少なく、慢性的な腰痛になり受診されるケースが多いのも事実です。
あるスポーツ団体の調査では競技者の30%に分離が存在していたとの報告もあります。
新鮮例での治療方針は医療機関、医者によってさまざまです。
ギプス、あるいはコルセットによる固定、すべり症を伴う不安定な症例では脊椎固定等の手術も行われるこもあります。
安静、ストレッチなどで症状が改善する場合もあり、ある程度長いお付き合いが必要です。
分離症だからといって、スポーツを諦める必要はありません。
ただし、分離症になる人は、なるべくしてなっている・・・という印象をうけます。下肢の柔軟性がなく、脊椎の可動性も著しく低下している人が多いと思います。これらを是正せずに、スポーツに復帰しても疼痛はすぐに再燃していまいます。体の改造のお手伝いをしますのでがんばりましょう!
我慢我慢でスポーツを続け、4椎間で分離を起こした子供も経験しています!当然競技は続けられなくなり、引退されてしまいました。この選手に関しては、当院から監督さんに手紙まで書いて競技の中止を促しましたが、理解が得られず・・・結局競技を続けていました。これでは競泳でヘルニアになった、私の過去と同じです。スポーツ指導者も単なる腰痛と片付けず、真の病態を理解するようにしていただきたいものです。

第5腰椎分離症のレントゲン斜位像(左)
第5腰椎分離症のCT像(右)