骨粗鬆症
椎体骨折,大腿骨頸部骨折発生率は女性で高く,男女とも年齢とともに増加します。女性,高齢は骨粗鬆症による骨折の重要な危険因子である。年齢は骨密度とは独立した骨折危険因子で,同じ骨密度を示していても年齢が高いほど骨折リスクは高いです。
低骨密度は骨折を強く予測します。
男女とも部位にかかわらず既存骨折があると将来の骨折リスクは約2倍になります。特に,既存椎体骨折があると将来の椎体骨折は約4倍に高まります。
非喫煙者,禁煙者,喫煙者の順に骨密度は低く,現在喫煙している人の骨折リスクは約1.3~1.8倍になります。
骨折リスクはアルコール量が多いほど高くなります。
ステロイド使用の骨折リスクは約2~4倍になります。
親が大腿骨頸部骨折していると骨折リスクは2.3倍になり,その他の骨折の家族歴があると骨折は1.2~1.5倍になります。
活発な身体活動,日常生活活動は,骨粗鬆症性骨折,大腿骨頸部骨折に予防的な効果があり,骨折リスクは20~40%,最大で50%の予防効果が認められました。
大腿骨頸部骨折は転倒して起こることがほとんどで,転倒回数,全身衰弱,麻痺,筋力低下,睡眠薬,視力低下などが危険因子として報告されています。
やせは骨密度と独立した大腿骨頸部骨折の危険因子となります。
カルシウム摂取量が少ないことは低骨量の危険因子になるが,骨折に与える影響は少ないと考えられる。したがって,低カルシウム摂取は低骨量を介して骨折リスクを増加させると考えられます。
などがあげられます。これらの中でも喫煙、アルコール飲酒、運動、体重、カルシウム摂取を注意することは骨粗鬆症の改善にもつながります。