クリニックと大病院の役割分担が重要

あなたは、腰が痛い、肩が痛い、膝が痛いと思った時に、どこで診てもらおうと思いますか?

「大きな病院が安心!」「設備がそろった大きな病院ならすぐに検査してもらえる!」と考えるのが普通じゃないでしょうか。
しかし大きな病院で勤務していた私が考えるに、それは正解とは言いがたいです。

私が勤務していた市民病院では、医師が最も時間とパワーを割かなければいけないのが手術と救急です。

よって外来診療の質はどうしても若干パワーダウンしてしまう傾向があります。(これは私が感じていた独断と偏見ですのであしからず)また大病院でも同日即座に精密検査をすることは、よほど重症でなければありません。別な日に検査、さらに別な日に説明というのが普通です。

このような背景のもと、まずはあなたが信頼できる!と判断したクリニックに行きましょう!そこでしっかりと検査、治療をした上で、手術を要すると判断された場合には、信頼できる大きな病院を紹介してもらいましょう!
クリニックで治療ができる疾患で、大病院の医師の負担を増すことは、高度先進医療の質を低下させかねません。
今後日本の医療をよりよくするためには、患者さんがこうした医療事情をしっかり理解し、クリニックと大病院がしっかり役割分担を築いていくことが重要なのです。

勤務医時代に手術をしている私です。
大きな病院では毎日何件もこうした手術がおこなわれます。
それと同時に外来で何十人も診察しなければなりません。
すべてパーフェクトにこなせる人間もそうはいません。
大病院が手術に専念できるような医療環境を作ってあげるためにも、重症でない患者さんはホームドクターがしっかり治療してあげなければなりません。

画像:手術風景脊椎の手術をおこなっている写真です

画像:手術風景2人工関節の手術をおこなっている写真です。
宇宙服みたいなものを着て、徹底した清潔管理下で手術をおこないます