岡崎にあります「はまな整形外科クリニック」の関節リウマチにおける基本となる治療方法についてご案内します。

関節リウマチの治療の中心は薬物療法になります。内服薬・注射薬などにはさまざまな種類があります。
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薬物療法

抗リウマチ薬

  • リウマトレックス(一般名:メトトレキサート)
  • アザルフィジン(一般名:サラゾスルファピリジン)
  • リマチル(一般名:ブシラミン)
  • アラバ(一般名:レフルノミド)
  • プログラフ(一般名:タクロリムス)
  • ケアラム(一般名:イグラチモド)

生物学的製剤

  • レミケード(一般名:インフリキシマブ)
  • エンブレル(一般名:エタネルセプト)
  • ヒュミラ(一般名:アダリムマブ)
  • アクテムラ(一般名:トシリズマブ)
  • オレンシア(一般名:アバタセプト)
  • シンポニー(一般名:ゴリムマブ)
  • シムジア(一般名:セルトリズマブ)
  • ケブザラ(一般名:サリルマブ)

ジャック阻害剤

  • ゼルヤンツ(一般名:ヤヌスキナーゼ)
  • オルミエント(一般名:バリシチニブ)
  • スマイラフ(一般名:ペフィシチニブ臭化水素酸塩)
  • リンボック(一般名:ウパダシチニブ水和物)

その他の薬(疼痛・炎症に応じて投与)

  • 非ステロイド系消炎鎮痛剤
  • ステロイド薬

テーラーメード治療

関節リウマチ治療のスタンダートは、第一選択薬にメトトレキサート製剤が選択されています。2011年前までは最大投与量は8㎎でしたが、現在16㎎まで使用できるようになり、メトトレキサート製剤のみでも関節リウマチのコントロールが可能になってきました。さらに、そのほかの抗リウマチ薬との併用で、メトトレキサート製剤のみでコントロール不十分だった方も十分にコントロールできるようになりました。

個々の症状に合わせて、メトトレキサート製剤の量が変わり、他の抗リウマチ薬を使用するしないも個々の症状に合わせて決まります。要は、関節リウマチの治療はテーラーメード治療が大切なのです。

治療薬の種類、薬の使い方のバリエーションも増えました。患者さんに合った治療薬を処方してもらい関節リウマチのコントロールをしましょう。

RA薬物

局所療法

局所的に関節に水が溜まった(滑膜炎)場合・・・
薬物療法のみでは関節局所の疼痛が軽減されない場合・・・に行います。

局所療法の写真2
【炎症をおこし腫れている膝関節】

関節が炎症を起こし腫れてしまった場合、炎症を抑える効果のある、ステロイド薬を増量すれば、ある程度改善されるかもしれません。しかし、ステロイド薬の増量は簡単ですが、減量には時間がかかります。症状によってステロイド薬はとても有効な薬ですが、どんどん増やしていくのは、副作用のことなどを考えるといかがなものかと思います。そこで力を発揮してくれるのが関節局所注射です。関節局所注射は関節内の炎症を素早く抑えてくれます。
関節局所注射を併用することで、抗リウマチ薬やステロイド薬を増量しなくても、関節リウマチ治療の効果を高め、関節リウマチのコントロールが可能になります。

【関節局所注射の種類】

  1. ステロイド関節内注射:頑固な疼痛・関節水腫を認める状態に、抗炎症作用を期待して施行します。
  2. ヒアルロン酸関節内注射:関節液の成分のひとつであるヒアルロン酸を関節内に注入することにより、痛みをやわらげ軟骨の修復を促します。

次に、ここでは触れなかった薬物治療の一つである生物学的製剤についてご説明します。