スポーツ外来
捻挫を甘く見てはいけません。痛みをこらえれば、スポーツを継続できてしまうところが、逆に怖いのです。
気づいた時には、何度も捻挫を繰り返し、関節はグラグラ…将来は変形性関節症…なんてことも。
初期にしっかりした固定を施し、速やかに炎症を抑え、その後に続く筋緊張を除去できれば、慢性化する可能性は少ないのです。
足首の捻挫なんて、日常茶飯事!治療なんて必要ない!…プロスポーツ選手で、このように考えている人は一人もいません。もし、あなたがそう考えているのなら、一流の選手にはまずなれないでしょう。
一般に足首を捻挫した場合は、まず、(1)骨と骨とをつないでいる靭帯に傷が入り、(2)炎症が起きて腫れ、(3)患部をかばう為に生理的に、周囲の筋肉が緊張していきます。
程度により靭帯の状態は違い、回復までの期間が異なりますが、初期の固定・安静・冷却・圧迫・挙上がうまくいき、続発する筋緊張を取り除く事ができれば、予定よりも早い回復が望めます。
癖になる理由は、
からです。
普段から足の疲れをためずに予防することも、スポーツ選手にとっては重要なことです。
また、筋肉と筋肉は筋連結でつながっています。
筋緊張が残っていれば、その筋肉が短縮するために、つながっている正常な筋肉も引っ張る結果となり、次第に筋緊張は全身に広がっていきます。筋緊張は速やかに除去しましょう。
安静にして『良くなった!』のではなく、使っていなかったために痛みが出なかっただけなのです。
ジャンパー膝とは、バレーボールやバスケットボールなどのジャンプ、着地動作を中心に、サッカーのキック動作、ダッシュなど走る動作を繰り返し行うことによって膝に発生するスポーツ障害です。膝を伸ばすときに使われる大腿四頭筋、膝蓋骨、膝蓋腱、脛骨結節に繰り返して過度の牽引力が加わることによって、オーバーユースを起こすのです。
その主な要因としては、大腿四頭筋の柔軟性低下が指摘されています。大腿四頭筋が固いと、筋肉が運動による負荷を吸収することができないため、膝の各部位により負担がかかってしまうのです。
そのため、下肢全体の柔軟性を出すようなストレッチをしていくことが大切になってくるのです。また、日常生活での姿勢も非常に大切で猫背の姿勢が下肢全体の筋肉の柔軟性を低下させている場合もあります。
子供たちのスポーツ障害全般に言えることですが、しっかりとした原因があるのです。たまたま症状が出たのではないのです。その原因を根本的に治していかなければ、何度も同じ状況を繰り返すのみです!
肘が下がっている原因には、ただ投げ方に問題があるのではなく、肩関節や肩甲骨の動きが悪かったり、投球動作時に下半身が上手く使えていないことがよくあります。
理学療法士が総合的に評価し、正しいフォームが身につくように指導させて頂いております。
また、野球肩や野球肘は、いろいろな病態があります。それら個々によって指導は異なります。(スポーツ障害についてを参照願います)
単純に運動不足によるものだけではありません。下肢の柔軟性や運動に耐えうる筋力が失われた状態では関節もスムーズに動いてくれません。その様な状態で関節に負荷をかけることで関節や筋の付着部に炎症が起き、痛みを引き起こし易くなります。これを運動不足が原因だからと思い込み、我慢して運動を続けるとスポーツ外来の項目で示したような障害につながってしまいます。
また近年の、ランニングやウォーキングブームでとにかく運動をすることで痛みが緩和されると考えてみえる方が多くみえますが、運動中は一時的に筋肉の柔軟性が高まり痛みを感じにくくなりますが、運動後は筋の柔軟性は低下します。そればかりか、悪い歩行姿勢やランニングフォームで運動を続けることでさらに痛みが強くなる場合がほとんどです。身体のためによかれと思って始めた運動が思わぬ痛みを引き起こします。この場合、痛みの原因を考えた治療や運動療法を行い、運動に耐えうる身体づくりを行った上で運動を再開するようにして頂きたいと思います。
今までにも示しました通り、慢性的に痛む理由は身体の姿勢や身体の使い方の癖、フォーム、使用する靴などにあります。応急処置として消炎鎮痛処置をすることは可能ですが、それでは結果的に選手生活を縮めるだけとなってしまいます。どのタイミングかで必ず根本治療を行わなくてはなりません。
しかし根本治療、つまり身体づくりには時間的な余裕も必要となってきますので、痛みが慢性的な痛みとなる前に、出来る限り早いタイミングで治療を開始することをお勧めします。